立て直せ、人生。

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分解されるデザインたち「デザインの解剖展」

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好きな牛乳パッケージが作れると話題の、「デザインの解剖展」に言ってきました。写真は、id:murashit の名言。

とりあえず、この展覧会のお勧めエントリーを書こうとして、躊躇ってしまう。なぜか。この展覧会では、普段見えないところまでをも細かく分解して見せてくれるのだ。

それはとってもエロティックで、ぼくは興奮してしまう。実際した。

さて、デザインの解剖とは何だろうか。展示の冒頭にはこう書いてある。

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なんか、大層なことが書いてあるんだけど、凡人のぼくにはさっぱり分からん。

どういうことなのだろうと思って、ぐるりと見回すと、どきっとするものが置いてある。 どことなくキュートな頭蓋骨。なんだと思う?これね、リカちゃんの頭蓋骨。

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とりあえず、深く考えることはやめた。

展示内容について

展示では、3つの商品が事細かに解剖される。「きのこの山」「明治ブルガリアヨーグルト」「明治ミルクチョコレート」「明治エッセルスーパーカップ」「明治おいしい牛乳」。

これらを解剖する。解剖ってなんや。パッケージや原材料、工場での生産について、ありとあらゆるものを解剖してゆく。うん、言葉で説明するの難しい。

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パッケージの写真からアレルギー表示、はたまた利用されている銀紙の原材料であるボーキサイトまで言及されていたりする。 というか、「ネタでやってんだろそれ」みたいなのが結構あって、シュールで笑ってしまう。

なんで突然ボーキサイトが展示されてるんだよ。

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展示内容は凄い細かく、解説が超長文で書かれている。全部よめるような分量ではない。 ただ、一、二文で要約が書かれているのでそれを読み流して行くのがよいだろう。気になったら、長文のほうを読めば良い。

でかい展示が魅力的

大量に、製品を分解した結果が並んでいるんだけど、その合間合間にでかい展示がされている。 真っ二つに割れて断面が覗いているきのこの山だったり、レイヤーごとに分解されたパッケージだったり。

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でかキノコの山は、大変な人気で、みんなここで記念撮影をしていた。しかし、個人的には、ちょっとグロテスクに感じてしまう。 ぼくはタケノコ党なので、たけのこの里だったら、この気持ちも多少は違ったのかも知れない。

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個人的には、スーパーカップの断面のでかい展示がぐっときた。なんだか、普段やってはいけないことを堂々と、そしてその結果中のアイスをさらけ出すという、あられもない姿に、ぼくは興奮を禁じ得ない。

その旨を友人に伝えたら、ゴミをみるような目で見られた。

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キノコ党の人は是非行って欲しい

ぼくはたけのこの里派。なので、大変冷めた気持ちで展示を眺めていたのだけど、キノコの里派の人は、大変興奮していたようだ。

なんか、ふよんふよんと動くでかいキノコの山が床に転がっているし、キノコの山がジオラマになって置いてあったりするし。パンフレットの真ん中で堂々としているのは、断面キノコの山だし。

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タケノコの展示は一切なく、触れられたのはキノコ・タケノコ戦争についてのみ。 これは、どう考えてもキノコ党の一味が仕組んだ展覧会に違いないのである。

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明治おいしい牛乳はパッケージが変わっている

個人的に印象に残った展示。これ、実はパッケージが変わっている。実は、コップの傾きがほんの少しだけ変わっているのだ。

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わかるか!

でも、そういう些細なところまでにこだわりぬいて作られたパッケージが、ぼくらの日常に馴染み、「いつものデザイン」となるのだろう。

また、プロジェクションマッピングで、自分でパッケージの書体を変更できる展示も面白かった。ゴシック体から明朝体まで、ダイアルをつねって徐々に変更できるのだけど、ゴシック体にしたときのこの違和感、この「おいしくなさそう感」は異常だ。

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遊び心満載の展示

盛況で混み合っていたのだけれど、大変に満足した展示だ。

カップル達が「たっくん牛乳」「みっち牛乳」とか作っているところに割り込んで、おっさんたちが変な牛乳パック作ってキャッキャ遊ぶのは、大変に楽しい経験であった。

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アートだとかデザインとかっていうと、結構堅苦しかったりするイメージがある人も多いと思うけど、この展示は本当に遊び心に溢れていて、楽しい。是非是非、ちょっとでも興味をもった人が居たら、足を運んでみて欲しい。

展覧会情報

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  • 会期 〜2017/01/22(日)
  • 会場 「21_21 DESIGN SIGHT」(東京ミッドタウン ガーデン内)
  • 最寄り駅 都営大江戸線・東京メトロ日比谷線「六本木」駅 / 千代田線「乃木坂」(徒歩5分)
  • 定休日 火曜日(年末年始は、2016年12月27日 - 2017年1月3日が休館)
  • 料金 一般1,100円 大学生800円 高校生500円 中学生以下無料
  • 営業時間 10:00 - 19:00(入館時間は18:30まで)

映画『この世界の片隅に』の衝撃を言語化してみる(感想・レビュー)

「あかんて、泣くわこんなん」

それが最初の一言。

コミカルで楽しく、時折笑い声が巻き起こる。そして、終盤はすすり泣く声も聞こえてくる。そして、エンディングロールが終わり明かりが灯るまで誰一人として席を立つことなく、しぜん客席から拍手が巻き起こった。

ぼくはこの作品の魅力を言語化してみようと思うが、心の中が掻き乱されてしまっていて、うまく言葉がでてこない。

ひとつ、言いたいのは、この映画はプロパガンダ的な反戦映画ではないってこと。 第二次世界大戦のさなか、人々はどんな風に生活を送っていたのか、どんな風に日常を繋ぎとめようとしていたのか。

youtu.be

少女「すず」が育ち、嫁ぎ、嫁いだ先での呉の街での生活。 人々の生活は確かにそこにあって、当時の日本の匂いが、建物の感触が伝わってくるのだ。

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トランプ大統領誕生の大統領選とズートピアにみたアメリカ合衆国

ぼくはいま、アメリカの大統領選のいざこざをみていて、映画「ズートピア」との符号を考える。

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素直に読むと「愛は憎しみに打ち勝つ」という意味であるが、「トランプの憎しみにも愛を」というダブルミーニングでは無かろうか、とぼくは思う。

この、「USAの大きな動き」からの「アーティストが市民に呼びかける」という構図を見て「ズートピアで観たやつだ!(ガゼルを思い出しながら)」ってぼくはなってしまったのだ。

ここから映画のネタバレが含まれますのでご注意を

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