立て直せ、人生。

人生行き当たりばったりなアラサーが、無事にアラフィフになれるように頑張らないブログ

【ネタバレあり】ポッピンQの残念さについて考えてみた(辛口感想・レビュー)

2016年、最後のアニメ映画の期待作だった「ポッピンQ」。 東映アニメーション60周年記念とされたこの作品は、12/23、2016年に滑り込みの封切りとなった。

美麗な背景に可愛らしいキャラクター。プリキュアのEDのCGは年々進化をしているというが、本作品のCGは舌を巻くレベル。作画シーンとの繋ぎは驚くほどに自然だ。トゥーンレンダリングの技術の極致だろう。美しい音楽に乗った、ダンス中のカメラワークも魅力的で、劇場の音響で聞くと飲み込まれる。このためだけに観に行く価値はある。

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けれど、ぼくはこの映画を人には勧められない。 この映画は、一言で言うと「 出来の悪い総集編映画 」だ。褒めるところを探しながら観ることになるだろう。

設定も魅力的、キャラクターも立っていて、作画面なども先に挙げたとおり高レベルだ。しかし、ストーリーがぐずぐずなのだ。 終わった後は、どうしたら面白くできたのか何がダメだったのか……ついつい考えてしまう。

以下、作品を観ている前提で、ぼくのこの作品を観た時の気持ちをぶちまけてみる。

映画を観るつもりの人や、攻撃的な批評を好まない人は以下は読まないこと

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ブラック企業からは逃げたくても逃げられない

よく過労死やブラック企業問題で「逃げろ」「やめろ」っていう言葉が出てくるけど、じゃあってんで簡単に辞められるのかっていうと、そうそう簡単に辞められる訳がないとぼくは思うのだ。

撤退戦に身を投じることができるんであれば、最初っからやっている。なんらかの要因によって、その撤退戦ができない状況だろう、と考えるのが自然だ。

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【ネタバレあり】『この世界の片隅に』のリンと水原にみる物語のテーマ(考察と感想)

封切り直後に『この世界の片隅に』を観に行ってきた(感想エントリ)。

実のところ、この作品が制作されていることを知ってから、原作はあえて触れずにきた。そうして、一回この作品を観たあと、原作を読み、もう一度劇場(立川の極音上映)に足を運んだ。

そうして知る、この作品の奥深さ。 この作品を観た人でも、是非原作を読んだ上でもう一度劇場で観て欲しい。

なぜか。ただでさえ原作は高密度で圧縮されているのに、この映画は尺に収めるために、更に圧縮を行っているからだ。 たとえば、原作と絵コンテ、作品では一等巡洋艦の呼び方が変わっている。 監督によると *1、 尺に収めるために、このたった一言の台詞ですら「同じ意味でより短い台詞」に切り詰めて作品を作ったそうだ。

さて、このエントリでは 原作のネタバレも含んだ 考察と感想を書こうと思う。

  • リンさんの存在
  • 周作とすずさんと水原
  • 周作とリンさん
  • 右腕と、すず
  • リンさんの示したもの
  • 水原が示したもの
  • 選んだ道、選ばなかった道
  • 関連エントリ
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