天国の友人よ、久々に切れちまったぜ。屋上へ行こうぜ
人が本当に死ぬのは、その人のことが話題にすら上がらなくなることなのだとぼくは思う。彼が死んだという知らせを聞いたのは、ぼくが大学4年生の頃だったと思う。
ある日珍しく母から電話が入って、こうぼくに告げた。
「ゼンくん、亡くなったってほんと?」
久々に聞いた名前に、懐かしさを覚えると同時に、えも言われぬ後悔の念が押し寄せてきた。
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「あれ?髪の毛増えた?」
その言葉は、まるで、あたたかな春の風のようにぼくの前髪をそっと撫でていった。ぼくの頭皮は、長く続いた冬を抜け、芽吹きの春を迎えたのである。
ぼくはどうやら、AGA、男性型脱毛症だという。AGAはその特徴として、遺伝するものとされている。両親の祖父も父親も見事に禿げているぼく。このエントリは、この身体にかけられた憎き呪いを断ち切ろうと立ち向かう、孤独な戦いの記録だ。
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かつてのぼくらの夏は、ほとんど永遠だった。 そのころ、世界は不思議で満ちていた。ぼくらは、少しずつその世界を齧って咀嚼し、理解を深めていったように思う。
「ねぇ、かつての少年。いま、きみは世界をどれだけ知って、どれだけ偉くなったんだい?」
ペンギン・ハイウェイをみた。これは、大変に良い映画だ。この映画は、お子さんにも観て頂きたい映画だし、「子供の頃」があった人にも観てもらいたい。 つまるところ、すべての全人類にみて頂きたい映画である。 平成最後の夏、子供の頃を思い出しながらみるのにうってつけだ。きっと、来年の今頃も、この映画を観たくなること請け合いである。
本エントリでは、途中までは非ネタバレレビューを、途中から視聴を前提とした感想と考察を述べる。けれど、少しでもこの映画に興味を持ってこのエントリを覗いてくれている人に言おう。
「全ての情報をシャットアウトして、映画館に行って欲しい」。
何も知らないところから、手探りで研究を進める少年アオヤマ君。そんな彼の気持ちに少しでも近づけるよう、なるべく事前の情報を入れずに観て欲しい、そんな映画であるからだ。 鮮やかでファンタジックなこの作品は、今年の夏、大きなスクリーンで観るべき映画として強く推したい。
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