「傷物語 Ⅱ 熱血編」はクールに滾る熱血アニメ
キスショット様に会わなければ。そう、ぼくの中に流れる血が喚いた。
果たして、熱血編は素晴らしい出来であった。Ⅰの鉄血編と同様、スクリーンで見るべき音響、色彩、作画全てが揃った迫力の作品だ。
間延びした印象が強かった前作と比して、間がうまくコントロールされているためかテンポは前作よりも良く感じた。
雰囲気は相変わらず、古いフランス映画のよう。コントラストは抑えられ、落ち着いた独特のゆったりとした空気に支配されている。 一方で戦闘シーンは濃密で熱く、音楽と映像の勢いで感情を支配される。
全編よくできた実験映像みたいだった。音楽PVじみた、アーティスティックな映像ドラッグ作品。ただし、アッパーではなくてダウナー。 それでもエンターテイメントの範疇にとどまっているのは、驚くべきことだ。
続きを読む