立て直せ、人生。

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ブログを書く奴はメンヘラしかいない

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ある日の、物書きの友人のことば。

「物書く奴にまともな奴がいると思うか?メンヘラしかいない」
冗句のように発せられたそのことばは、しかし本質をあらわしているようで、今日に至るまで僕の記憶にとどまる。
むかし、日記が物理媒体を中心に存在していたころ、人々の書くものには裡と外があった。日記は裡、手紙は外。
しかし、現代はどうだろう?日記はTCP/IPなどという邪悪な取り決めにより世界中から閲覧されるようになり、自分にのみ向けた書き物は、なくなってしまった。
メールもLINEも一対多。プライベートの書物はほとんど絶滅してしまったのではないか?
 
自分自身のみに向けて書かれたはずの日記は、ブログと名前を変え、大多数が読む場所で書かれるようになった。
他人に見せられないような、心のコップから溢れたものが、皆に読まれるようになる。匿名という薄いベールをまとっているから安心だ、と曝け出す。心の裸は、肉体のそれよりも一段と敏感なはずなのに。
 
若者が、いつでも誰とでも繋がりを求めている、というのはある一面にすぎなく、これまでプライベートで非公開であったような活動が、ほとんど無くなってしまった現状が先に立ったのではないか。
鶏と卵議論といえばそれまでかもしれないけれど。
 
個人の意識はインターネットという外部装置を経て緩やかに他とつながり、いま、事実上一つだけの意識になろうとしているのではないか。
物を書く奴はメンヘラだ、もしかしたらそのことばの指す先の人格は、新しい意識のかたちなのかもしれない。どこか、ディストピアじみた世界にゆっくりと足を踏み入れているように感じて興味深い。