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立て直せ、人生。

人生行き当たりばったりなアラサーが、無事にアラフィフになれるように頑張らないブログ

ガルパンの「よさ」の考察——劇場版と4dxは本当にいいぞ

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まえおき

ガルパン4dx、それは「鑑賞」ではなく「体験」だ。全身から与えられる感覚に、脳は情報過多として処理落ちを引き起こし、しまいには「どこどこが良かった」などとの具体的な感想を述べることができなくなる。

しかし、それでもなお。よさは良さとして言語として書き起こし、皆にガルパンを視聴してもらう必要がある。たくさんの観測者によって観測された物語は、その世界を張る強度を増し、やがて現実かのように様々な物語に分岐してゆくからだ。

本エントリには、ガルパン本編におけるネタバレを含みます

ガルパン劇場版の脚本の良さ

キャラクターの成長の良さ

ガルパン劇場版の脚本の良さ。それはやはり、キャラクターたちの成長が一貫して描かれている点ではなかろうか。

例えば、わかりやすいところで言えば、ネトゲガールたちのアリクイさんチームが、体力面で問題があり活躍が出来なかったテレビシリーズ。これを汚名返上するかのように身体を鍛えて大活躍。最後には、鍛えすぎてシフトバーがばっきり折れる綺麗な一連のオチ。

また、逆に真面目な委員長たちのカモさんチームがやさぐれるという、テレビシリーズとの対比。そして、いつもは指導される側だったマコによって立ち直らせられる流れ。

小さな描写で、キャラクターたちの成長を描いているガルパンはいいぞ。

ストーリー構成の良さ

登場キャラクターたちが大変増えてしまったのに、追いけぼりにされないのは、丁寧な脚本構成のためだろう。
チームごとに行動を共にさせてグルーピングし、記号化を行う。これにより、キャラクターの描写を効率化する。これがもし、グルーピングされていなければ、一人一人別々の枠を用意し描かなければならず、尺が多く必要になるし、描写がさらに忙しなくなる。

このグルーピングを推し進めることにより、声と戦車の描写ばかりの戦闘シーンでもキャラクターたちが思い起こせる。また、ガンダムでも多用された、カットインも適度に差し込まれているのも親切だ。

また、反復の描写が多く、小さな時間でも印象に残るように作られている。TVシリーズと違い、劇場版は群像劇として描かれているが、反復的描写にて、キャラの成長が描写されている。
具体的には、他の学園の戦術を真似ていたり、突撃しか頭になかった学園のキャラクターたちが、勝つためにはどうしたらいいか?と考えて行動するようになったりするシーンなど。
キャラクターたちが、お互いに影響与えあって協力してゆく描写があり、みんなが活躍して魅力的なガルパンはいいぞ。

キャラクター描写の良さ

また、十分主人公達を追い詰めているのがよい。もうだめではないか、という絶望感を与え、そこを突破する。それは、西住殿の機転だけでなく、前述した通り、各キャラクターのこれまでの体験を生かしたものだ。以前と同じようなシーンでも、違いがある。そこに各キャラクターの成長が見出せる。それぞれの解決の描写が反復と対比を利用して鬼のように丁寧に描かれている。

もちろん、展開はご都合主義に満ちている。しかし、都合主義具合や科学的考証の雑さとかはTVシリーズのなかでも「そういう世界観です」と示している。だって特殊カーボンなんだもん。その辺りを受け入れられた人だけが、視聴者として残る。

示したご都合主義ラインは守りつつ、強烈なキャラ付けに基づいた人物たちの行動を一瞬の描写の中で描く。
一瞬の描写のなかから様々読み取れるガルパンは何度見てもいいぞ*1

ガルパン4dxの良さ

ガルパン4dxを観るには、ハンカチを持っていくのがよい。ぼくは、4dxでは水が噴き出してくるから、メガネを拭くために持って行った。

正解だった。目から溢れてくる涙を拭くのに、大変役立った。

皆がカチューシャをまもるために自分を犠牲にする。細いみち、崖の際、降りしきる雨。西住みほが一度戦車道から離れたあのシーンを彷彿とさせる。
しかし、違う。今度は、カチューシャが守るために皆が自らすすんで犠牲になるのだ。
薄暗いシーンであるのにもかかわらず、それまで記号的に描かれるだけであったカチューシャとノンナ、その他プラウダ高校のメンバたちと関わりが、鮮やかに描かれる。

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この名シーンを、実際に雨を感じ、戦車の回転を感じる4dxを楽しむことができる。僕はその瞬間、きっと戦車に乗っていた。そう思う。

全身でガルパンを感じられる、4dxはいいぞ。

さいごに

ガルパン劇場版は、立川シネマの極爆上映と4dxに行った。4dxについては、確かに体験型アトラクションじみていて、とても楽しい。風が凪ぐシーンでは、驚くほど自然な風が吹き付ける。

ただ、振動に関してはイマイチな部分もあり、嵐のシーンのフラッシュなどは正直要らないと感じる。また、風を出すためのシステムの、稼働音なども五月蠅い。だからか、みほとまほの階層シーンでは、特殊効果が全て切られ、落ち着いて視聴できるように配慮されている。

私は、4dxを見るまえに4dxでない通常の上映をみてからゆくのをお勧めしたい。そうでないと、4dxの特殊効果に翻弄されて、ストーリーを追うことが難しい。ただでさえ、情報過多なのだから、予習してしすぎることはない。

ガルパンは何度みても、いいぞ。

*1:作戦シーンで、みほの作戦名をエリカが否定したが、姉上がエリカをスルーして「それで」と言ったのをショック受けてるシーンとか、細いけどそういうのが良いんだ