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立て直せ、人生。

人生行き当たりばったりなアラサーが、無事にアラフィフになれるように頑張らないブログ

燃やせ、ゴキブリ。

日記 ネタ

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親の黒光り、人々は名を伏してこう呼ぶ。「G」。

名前を呼んではいけないアイツ、とも呼ばれ、人々から恐れられる存在である「G」。 特に、飲食店で目撃されたら最後、パニックが起こる。 しかし、世の中はままならないものであり、飲食店にこそ「G」は出没するのだ。

花金、時刻は夜の10時。残念な友人たちと、残念な感じで飲み歩いたその日、某有名浜焼き店にぼくらはいた。ハシゴの二軒目であり、相当酔っていた。店の中はけぶっており、少し目が痛い気もした。

騒がしい店内には老若男女が詰まっており、めいめい話に花を咲かせていた。 隣のテーブルには若い男2人に、女性が1名のグループ。一人の男の人は、静かにお酒を傾けていて、どこか爽やかな印象である。もう一人の男の人は、かなり出来上がっており、酔った勢いで隣の女性の膝の上に頭を乗せていた。女性はまんざらでもない様子で「やだもぉ〜」なーんてキャッキャしてるものだから、ぼくは舌打ちをしてハイボールを頼んだ。

「店、雑だね」「雑すぎる」「雑すぎるくらいがちょうど良い」

幾つか焼き物を頼んで、網焼きをする。ジュージューと香ばしい匂いが漂い始めた頃、隣のテーブルから悲鳴が上がる。

「きゃあゴキブリ!」

ぎゃあ!ひぃ!どこ行った!でけぇ!そこそこそこそこ!なんて泥酔してた膝枕男と女が騒いでいるのを見ながらぼくはハイボールを傾ける。ざまぁ。リア充どもは滅べばいいのだ。

何て言っていると、隣のテーブルの兄さん(爽やか)と目があった。

「そっち行きましたよ!」

まじかよファック。ぼくは虫が嫌いなのだ。特にゴキブリは存在すら許しがたい。そんなゴキブリ、しかも小さいヤツではなく、なんかスゲーでかいタイプがこちらの席に向かっているというのだ。リア充どもに突進して行くのは歓迎するのだが、自分に向かっているというのならば話は別だ。

「そこ!」

ぼくは目を向ける。薄暗い店内のなか、木箱を使った長椅子の横っ面に、のっぺりとした何かが貼りついていた。ぼくは悪寒が走った。あかん。あかんでこれは。すると、隣の兄さん(爽やか)が大きな声を上げた。

「すいません!店員さん!ゴキブリ、ゴキブリ出た!」

おいおいおいおいそれどうなんよ、一応飲食店だぜ?と思ったけれど、店員さんは注文受け付けるみたいに「はーいお待ちをっ」なんていうものだから、ぼくは拍子抜け。少しすると店員さんは手にガスバーナーを持って現れた。色黒で身体つきのよい、笑顔の素敵なお兄さんだった。

「えっ?それでどうするの?」

兄さん(爽やか)が困惑するなか、店員さん(いい身体)が、バーナーに火をつけた。「こうするんです」。

木箱の椅子にじっとしているあいつに、焼き目をつけるかの如く何度か火を当てて炙る。二度、三度。すると、ピクピクとしてゴキブリは動かなくなり、店員さん(いい身体)はビニール袋に入れる。「これでもう安心です」。木箱のにはほんのりと焼き色がついている。

「すごい!」

その鮮やかな処理の仕方にみな感動を覚え、なぜだか周辺から拍手が巻き起こる。プロだった。プロの手さばきだった。

「よく出るの?」「まぁ飲食店ですから仕方ないですねぇ」「いつもこうやって?」「これが一番早いですから」

兄さん(爽やか)と、店員さん(いい身体)は仲よさそうにお話ししている。なんかホモいと思いつつ、残念なぼくらは殺虫剤の種類別の効果の違いについて話し合う。凍結系が良い、いや神経麻痺系だ。そして、バーナーが最強じゃね?と結論づける。

「でもさ」一人の友人が重おもしく口を開いた。「火事とか怖いじゃん」

何それ?とみんながキョトンとする。

「火がついたゴキブリが逃げ回って火事になったとかいう、凄惨な事件あったんだよ」

まじかよそれは悲惨だ、こち亀みたいじゃねぇか、とぼくらは話し合う。ハイボール追加。

調べてみると、しいたけ農場の作業場でゴキブリに火をつけたら、逃げ回って火事になった事件があった。他にも、ゴキブリ退治でライター使って燃やそうとしたら、誤ってダンボールに着火してマンションが火事になった事件もあった。

「ゴキブリ怖い」「家も何もかも奪う存在だ」「滅すべし」「ゴキブリ出ないように部屋片付けなきゃ」「片付けめんどい」「猫飼えばゴキブリ退治してくれるんじゃね?」「猫はいいぞ、みてみて捕まえたぞ!ってゴキブリもってきて枕元にぽとり置いてってくれるから」「やめて、それやめて」

そうして、酔っ払いどもの有益なゴキブリ談義は深夜まで続いたのだった。

新富士バーナー パワートーチ RZ-820S

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