立て直せ、人生。

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刺激的な「文化庁メディア芸術祭」

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ここ、三年ほど文化庁メディア芸術祭に行っている。場所は、新国立美術館。無料で入れるけれど、おおよそ二週間程度という短い期間。
普段テレビでしか観られないような作品が、体験できる稀少な機会だから、結構毎年楽しみにしている。

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アート部門の印象的な作品

最初に僕らを出迎えたのは、プログラムコードの展示。Lispだったりfortranだったり、ActionScriptだったりといういろんなプログラム言語。書かれているのは、同じ処理内容(画像をグラデーション表示させる)で、一緒に制作者がどういう経緯でそのプログラミングを学んだか?などが添えられている。 f:id:cho-zu:20160207232747j:plain f:id:cho-zu:20160207232755j:plain

コンピュータでご飯を食べている身にとっては、これがアートなのかしらん?と思ったのだけれど、ほかの来場者が興味深そうに見つめているのをみて、アートの自由さっていいものだな、と印象に残った。

50 . Shades of Grey | 第20回文化庁メディア芸術祭

エンターテイメント部門の印象的な作品

group_inou 「EYE」が、PVのすばらしさと、その展示方法のすばらしさが本当にエンターテイメント。
最初はモニタだけで映像が流れるのかとおもったら、左右に拡がる画面にも映され、映像に包まれる。没入感が半端じゃない。

youtu.be

group_inou 「EYE」 | 第20回文化庁メディア芸術祭

アニメーション部門の印象的な作品

淡々とした映像が11分続くけれど、CGではなくベースは手描き。映像を見た後の、展示での設計図なり原画なりをみたときの「わお……」という度肝抜かれ感が半端ない。みんな、原画の展示の前で足を止めているのが印象的だった。

vimeo.com

Rhizome | 第20回文化庁メディア芸術祭

漫画部門の印象的な作品。

もうこれしかないよ。

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エソラゴト | 第20回文化庁メディア芸術祭

色々とシュールなのだけれども、 ただ、その描き込み具合にただならぬものを感じる。
原画の展示もあったのだけれども、トーン使っていない、手描き。頭おかしい。登場人物とそれ以外のものの執拗な描き込み。シュールな世界感。最初のインパクトだけでなく、引き込まれてしまう。

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どうやら同人誌らしく、文化庁はどうしてそんなものを発掘できたのか?というのも気になる。いまは在庫切れらしいが、もし再版がされるのならば買うしかない。

その他

今年はアニメーション部門の原画展示がイマイチぱっとしなかった代わりに、漫画の原画が多くあり、良かった。

志村貴子氏の「淡島百景」の繊細な生原画。 f:id:cho-zu:20160208000245j:plain f:id:cho-zu:20160208000556j:plain

東村アキコ氏の、「かくかくしかじか」の力強い原画やメッセ—ジなども見所(メッセージは撮り忘れた)。 f:id:cho-zu:20160208000624j:plain f:id:cho-zu:20160208000631j:plain

ゲイ漫画家として有名な、田亀源五郎氏の初一般誌作「弟の夫」も受賞作としてあり、淡島百景もあり。何か時代の流れなんでしょうかね。
日本でなかなか触れることのできない作品たちと触れ合える、超貴重な機会だと思う。全部まともに回るのはなかなかできないのだけれども、つまみ食いして回るだけでも楽しい。是非一度みなさんも行ってみて欲しい。
さくさくと見て回っても2時間半近く掛かるような、濃密な展覧会。こういうのが、無料で触れられるのは良いことだなあと思う。