立て直せ、人生。

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PCデポ問題から考えた商売のあり方

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PCデポの問題を見かけてから、誠実な商売や営業活動ってなんだろう?と度々考える。しかし、思い返せば、こと営業活動に関しては良い思いをしたことがない。

学生時代の安アパートから今の家に引っ越してから役に立ったこと。それはやはり自室の玄関前まで行けない、エントランスのオートロック扉だ。

就職し引っ越して慣れない頃に、携帯とゴミ袋だけ持って外に出て締め出され、30分遅刻したこともある。味方にも容赦しない、頼りになるナイスガイ*1

このオートロック、訪問販売の人避けになるのがよい。

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学生時代は、そんなものはなかった。チャイムに応えてドアを開けると、ガッと足を差し込まれ営業トークが長々と始まることが多々あった。

そんなアグレッシブに勧誘してくる相手に対して、攻撃は最大の防御。一神教なら多神教、多神教なら一神教、新聞販売なら聖教新聞を引き合いに出す。 屈強な営業を相手にするには、こちらも相応の知識と気力が必要で、おかげさまで対・女性戦法を学んだり実践する余裕がなくなり、未だ独身だ。

だからぼくは望まない無用な営業を憎んでいる。

営業活動に熱心なところは避ける

飲み屋街をふらついていて、客引きがいる店は真っ先に選択肢からはずすし、お金の掛かった広告やDMをポストに叩き込んでくる店には絶対に発注しない。

なぜって、営業活動がやたら活発ということは、その費用が無駄に掛かっているだろうし、その分商品やサービスそのものに掛けられるコストが減ってしまっているだろうと想定できるからだ。

メリットしか話さない営業

もっと最悪なのは、メリットしか並び立てない営業だ。競合他社との差分、欠点、利点をきちんと整理して説明してくれる営業は少ない。

じゃあそんなに利点しかないのに何で競合の方がシェアが高いの?と質問しても返ってくることが少ない。口からでまかせの説明が返ってくることすらある。

「モバイルwifiにすると、自宅の回線よりも安くて早くなってどこでもインターネット使えて便利になります」

「積みたて保険使えば、保険掛けながら資産形成できて一石二鳥です」

ちょっと突っ込むとすぐボロがでるような説明。しかし、そんな人たちが社名を背負い、その道の専門家と自称して営業活動を続けている。

どういう営業がよいのか

営業活動においては、相手との知識差を利用して売り込むような側面が大なり小なりある。それは、致し方ないところだ。ただ、そこに違いがあるとしたら、誠意の有無、なのだろう。 きちんと誠意を持って対応し、相手に理解し納得してもらう。

そうでないと、営業側が騙したつもりでなくても、顧客は不満がたまる。

……なんだか、意識高い啓発本みたいな緩くてふわくて掴み所のない話になってきた。

最強の顧客満足度、新興宗教

じゃあ顧客も満足し相手も本気でそれを信じて売り込んでくる、サービスって何だろう?と考えてみた。

宗教だった。

相手は本気で(ぐるぐるおめめで)勧誘してくるし、勧誘されて入会した側も喜んでお金を差し出して、ハッピーになっている。

考えてみれば、千葉県に居を構えるネズミがトレードマークの一大テーマパークもリピーターが多く、冷静に考えると非常に高いサービス料金を払い高い飯を食い、2時間並んで5分のアトラクションに喜ぶ。まさに宗教じみている。

かくいうぼくも大好きであり、一度行けば数万使ってしまう。後悔はない。

だからきっと、商売も誠実で目をぐるぐるとさせて心の底から信じきれる宗教じみたサービスであるべきなのだ。 どんな要望にも心の底から笑顔、お客からの要望にははい喜んで!どんなことにも親身に真心対応常に全力対応です!

友人は口を開いた。

「それ、よく効くブラック企業ブラックバイトじゃん。食い物にされるのが客か社員かのちがい。っつーか、経営層はまるっと大儲けってのが、ブラック企業も今回の件も同じじゃん」

ぼくはその指摘に天井を仰ぎ、そっと目を閉じた。商売は、難しい。

*1:会社の人事に「根本原因と対策」の作文を要求されたが、「オートロックのない家に引っ越す」と書いて「違うそうじゃない」と窘められた甘酸っぱい思い出が蘇る