立て直せ、人生。

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「傷物語」が尖りすぎてて切れ味抜群

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劇場で観た方が良いかと尋ねられたら、僕は即答するだろう。「迷っている暇があるならいけ」、と。

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僕は、物語シリーズは放映当時、化全話と偽の半分までしか観ていない。
何故かというと、化はエロとシリアスが良い塩梅で同居していたのに、偽はそのバランスが崩れてしまったように感じたからだ。

けれど、この作品はアーティスティックだ。
シリアスと萌えのバランスが化以上によく、エロティシズムがただのサービスではなく、重厚さを醸し出しすらしている。まあ、羽川のパンツシーンがそうなのか?と問われると微妙かもしれないけれど。 f:id:cho-zu:20160110225145j:plain

脚本・演出の話

色彩が、ヨーロッパのフィルムのようなイメージでつくられているのは上のパンフレットの画像でも感じてもらえると思う。そして、肝心の演出は前半押井、後半ガイナ。

正直、冒頭はイマイチかなあと僕は思う。 ビルを背景に、どこか川井憲次を彷彿とさせるような音楽がゆったりとしたカメラで流されると押井氏が想起させられてしまう。が、押井氏の方が緊張感や重厚感を出すのに成功しているのに対して、本作品だとどこか間延びしてダレを感じる。
また、登場人物の反応にずいぶんと間が取られていたり、長尺で描かれたりするのだが、それは主人公達の恐怖心だとかを描いているのだろう。が、それもどこかテンポの悪さを覚える。

そこを乗り越えたのちは、掛け値なしに素晴らしい。
テンポ良くぱんぱんぱんと物語が進み、キャラクターの掛け合いや、ギャグカットも多く入る。安心してエンタメとして消費できる。そしてちんまいキスショット様かわいい。

作画のはなし

後半ガイナ、それもそのはずで、吉成兄弟が参加し、原画の線そのまま使うようなカットが幾つか見受けられた。非常に力強い映像で、観ている方も汗をかくレベルの熱量だ。
キャラクターもより肉感的に刷新されていて、羽川はエロ可愛い。

アニメーターも豪華だ。SHAFTの豪華メンバだけでなく、梅津氏や吉成兄弟、名倉氏なども参加している。

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以下は、適当に有名なかたを簡単に説明。

梅津

MEZZOやKITE、ガリレイドンナや弁魔士セシルの監督の梅津氏。女子高生の作画に定評がある。
よく、シャフトのOPを担当していたりするんだけれど、今回は冒頭の羽川のカットのどれかなのだろうとは思う。私の目だと、梅津氏っぽい動きを見分けられなかったのでした。

youtu.be

吉成兄弟

吉成鋼氏は兄で、撮影(色やエフェクト)までひとりでやっちゃう系の人。
言葉はいらない、なのはのこの動画をみてほしい。おわかりいただけただろうか?

www.nicovideo.jp

youtu.be

吉成曜氏は弟で、リトルウィッチアカデミアで監督をしている。観れば分かると思うけれども、独特の活きの良い動きで、やみつきになる作画。 youtu.be

最近だと、画集が出ている。

吉成曜画集 イラストレーション編

たぶん、このお二人のどちらかの作画なんだろうな、と言うシーンはいくつかあったのだけれども、どこがどちらのお仕事なのかまでは見分けられなかった。アニメ基礎力が足らない。
BDのコメンタリーで、もっとアニメーター情報を前面に出してくれたらな、と思ったりもする。

名倉靖博

名倉氏は、押井氏の作品「天使のたまご」で沢山の髪の毛を動かすという正気の沙汰ではない仕事をやってのけた人。
ちょっと、youtubeにはお仕事の映像が見つからなかったので省略。

まとめ

劇場にキスショット様に会いに行きましょう。