立て直せ、人生。

人生行き当たりばったりなアラサーが、無事にアラフィフになれるように頑張らないブログ

レビュー

土木はアートだ。「土木展」で美しい土木に触れる

土木、って地味だ。 だけれど、無くてはならず、そしてふと立ち止まって土木によって生まれた構造物を見上げてみると、その美しさにしばし目を奪われたりする。 街だって建物だって、使いやすく美しく、そして調和するように誰かがデザインしている。それは…

頼むから、小説『君の名は。Another Side:Earthbound』も読んでくれ

ぼくのお気持ちはタイトルで完結している。 「君の名は。」を劇場で観て気に入った人は、頼むから小説版を買って読んでほしい。 「君の名は。」の小説は、2つ出ている。どちらも読んでいただきたいのだが、どちらか一つと言われたら、 サイドストーリー集で…

泣いた。アニメ「planetarian」の「ちいさなほしのゆめ(配信版)」と「星の人(劇場版)」

廃墟が好きだ。かつて生きていたはずの建物が、街が、機械たちが、静かに眠りについている。建物は未だにその役割の何割か、あるいはほとんどの機能を有してそこに佇む。機械は、今すぐにでも動き出しそうな顔をして眠りについている。スイッチをひねり、明…

新海誠 詰め合わせみたいな『君の名は。』青春拗らせが観て死にそうになった

ジェットコースターみたいな106分。笑って泣いて、ハラハラして。こんな素晴らしい作品を劇場で観られたことを、ぼくは感謝する。 本当は金曜日に仕事を早退して観たかったくらいだけど、我慢した。そして、新海作品の聖地である、新宿のTOHOシネマズで観た…

「傷物語 Ⅱ 熱血編」はクールに滾る熱血アニメ

キスショット様に会わなければ。そう、ぼくの中に流れる血が喚いた。 果たして、熱血編は素晴らしい出来であった。Ⅰの鉄血編と同様、スクリーンで見るべき音響、色彩、作画全てが揃った迫力の作品だ。 間延びした印象が強かった前作と比して、間がうまくコン…

グロテスクで、暴力的で、そして美しい「根源的暴力 Vol.2 あたらしいほね」(鴻池朋子展)

生きること、というのはそもそも暴力的なことであるのだろう。 鴻池朋子展「根源的暴力 Vol.2 あたらしいほね」を観に行った。会場は群馬県立現代美術館。 主に牛皮で形取られた作品たちは、とても魅力的でグロテスクで、暴力的で美しかった。

シン・ゴジラを観て3.11をフラッシュバックした

シン・ゴジラについては、実は封切り2日目に観に行った。知り合いの特撮ヲタたちが、「音響の良い劇場で観るべし」ということだったので、IMAXで上映している劇場を探して行った。 そしてぼくは泣く。悲しさだとか辛さだとか、そういう感情を認識するよりも…

アジアンテイストで切ないSF短篇集「紙の動物園」(ケン・リュウ)で涙ぐむ

ぼくは喫茶店でこの本を読んだけれど、心に突き刺さってしばらくその場を動けなかった。 万年斜陽ジャンルのSFだけれど、この「紙の動物園」は普段SFに触れていない人にも是非よんでほしい作品だ。乱暴なお勧め方をすると、「あなたの人生の物語」を書いたテ…

キンプリ4DX応援上映は「やばい」。レビューと感想

レポートを書こうと思っても、どう表現しようかと悩む。だから「行け」としか言えない作品がままあるが、キンプリ4DXはまさにそれだ。 キンプリ応援上映が「観客としての参加型ライブ上映」だとしたら、こちらは「プリズムショーに巻き込まれるタイプのアト…

写真管理用のオンラインストレージの比較

写真保存に向いているオンラインストレージ(クラウドストレージ)を比較・検討をした。 ぼくは、自宅にNAS環境があるんだけれど、やっぱりオンラインストレージが欲しくなる。オンラインストレージサービスのアプリケーションは、容量だけでなくて様々な便利…

天国そのものの居酒屋、稲田堤の「たぬきや」

開けたリバーサイド。降り注ぐ太陽のもと、犬の散歩ついでに休憩がてら寄る人の姿も見受けられる。 テラス席に座り、太陽の光を受けて煌めく川の流れを眺め、雑談を交わす。装飾性を廃して合理性、機能性を追求したモダニズム建築は、そんなロケーションにぴ…

真実よりも正しいフィクション。山本弘「アイの物語」レビュー・考察

ヒトの繁栄から数世紀。かつて「新宿」と呼ばれたその街は、今にも崩れ落ちそうなビル群が林立する。 そんな廃墟の中で、「僕」は少女と出会う。少女はあまりにも美しく、文字どおり人間離れしていた。そう、少女は人間ではない、アンドロイドだ。 「語り部…

書籍ドラッグ「月世界小説」(牧野修)の酩酊感がすごい。レビュー・感想

本でしか表現できない、味わえないこの快楽。まさに書籍ドラッグ。 ジェットコースターのように次から次へと繰り広げられる言葉の洪水に、ぼくは飲まれた。 友人とゲイパレードを観にきていた青年「菱屋修介」。晴れ渡る晴天のもと、アポカリプティックサウ…

夢はきっと叶う、世界はきっと変えられる。愛すべき「ズートピア」感想とレビューと考察と

ズートピアを観た。端的に言おう。 なるべく良い音響で、でかいスクリーンの劇場で、観るべき超良作だ。 「ズートピア」は、動物たちが人間のように暮らすハイテク都市。誰もが願いを叶えることができるという。 さまざまな動物たちが共に暮らすこの街に、危…

押井守流 異世界ファンタジー映画「ガルム・ウォーズ」の感想

どんなコッテコテの押井映画が出てくるのだろう?と不安半分、期待半分で映画館に向かった。結果として、いまいち作品を楽しみきれず、物足りなさを感じた。 www.youtube.com 地球ではない惑星「アンヌン」。創造主「ダナン」が創りしその世界では、役割ごと…

奇妙な味わいのエッセイ集、あるいは妄想集。岸本佐知子「なんらかの事情」

エッセイか、妄想か、ショートショートか? 些細な日常のワンシーンから、妄想によって拡がる岸本ワールドに飲み込まれるこの本。どこまでが現実で、どこからが妄想かが判然としない独特な作品が、たったの3ページ分の文章で次々と繰り広げられて行く。 氏の…

国民全員がニートになったら?現代ディストピア小説「我もまたアルカディアにあり」感想と考察

「世界の終わりに備えています」 そう主張する団体が建築する、アルカディアマンション。それは窓がなく、常識はずれの分厚いコンクリートの壁から作られたマンション。入居費用も生活費も不要、働かずとも生活が保障され、ただ娯楽を消費すればよいと言われ…

ノスタルジックなSFファンタジー。ジャックフィニィ「ゲイルズバーグの春を愛す」

ノスタルジーというと現実逃避のためのものであるが、フィニィのノスタルジーはひと味違う。 むせかえるほどのノスタルジーに満ち満ちたこの短篇集は、現実逃避たるノスタルジーを全力で肯定し、同時に現実世界を強く批判する。 ゲイルズバーグの春を愛す (…

泣きそうになった『映画クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃』のレビュー・感想 [ネタバレ有]

「映画クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃」を観た。 ちびっ子達が多く、少し騒がしい劇場だったけれど、だから良かった。多分、静かな劇場だったら、ぼくは涙を堪えきれなかったから。 www.youtube.com 春日部にやってきた謎の少女「サキ」。…

キンプリ観た男の「プリティーリズム レインボーライブ」感想・考察

キンプリ観たからプリリズ観た。たちまち、ぼくは輝きに包まれた。 キンプリことKING OF PRISMは、「プリティーリズム レインボーライブ」(以下プリリズRL)と呼ばれる作品の続編だ。 ぼくはその話を聞いてはじめ混乱した。だって、キンプリは、マジメにバ…

もう許して、って呻いた「ずっと前から好きでした。」感想・レビュー

こんなに枕が欲しくなった映画は初めてだ。こんなに、枕に顔を埋めてジタバタしたくなる作品は初めてだ。上映中、変な声が出てしまうのを抑えるのに必死だった。 「ずっと前から好きでした。」は、幼馴染の瀬戸口優に片思いを続ける、榎本夏樹を中心に据えた…

「計劃以後」を終わらせる、どんちゃん騒ぎの「屍者たちの帝国」

劇場版を見終えたのちに見つけて購入した「屍者たちの帝国」。やっと、読み終えたが、こいつは確かにお祭り騒ぎだ。

ガルパンの「よさ」の考察——劇場版と4dxは本当にいいぞ

まえおき ガルパン劇場版の脚本の良さ キャラクターの成長の良さ ストーリー構成の良さ キャラクター描写の良さ ガルパン4dxの良さ さいごに まえおき ガルパン4dx、それは「鑑賞」ではなく「体験」だ。全身から与えられる感覚に、脳は情報過多として処理落…

キンプリ応援上映に大切なこと

キンプリ応援上映に行った。僕の世界はプリズムの輝きに満たされた。生きたい、またプリズムショーに行きたいと、僕は思った。 「キンブレは買っておけよ」 チケットを取ってくれた友人の言葉に、慌てて僕はAmazonのお急ぎ便でキンブレを買った。それは、ピ…

猫居酒屋が天国だった話。960円で50分飲み放題なお店、江古田の赤茄子

猫見酒。 猫と酒は相性が良い、と聞くのだけれど、昨今の猫カフェブームのなかでも、猫とお酒を楽しめる店は、なかなかない。 楽しみたい。楽しんでみたい。きっとそれは天国だ。 そして、西武池袋線江古田駅のほど近くに、天国はあった。名を、「赤茄子」と…

キンプリの麻薬的魅力「KING OF PRISM by PrettyRhythm」感想

キンプリは電子ドラッグ、それはその通りなんだと思う。 その魅力は?と問われると、ガルパンと同様に「キンプリはいいぞ」という言葉しか出てこないようなヘブン状態。感想を書こうにも、脳内がプチパニック状態であるため、言語化が難しい。 本エントリは…

刺激的な「文化庁メディア芸術祭」

ここ、三年ほど文化庁メディア芸術祭に行っている。場所は、新国立美術館。無料で入れるけれど、おおよそ二週間程度という短い期間。 普段テレビでしか観られないような作品が、体験できる稀少な機会だから、結構毎年楽しみにしている。

円城塔「シャッフル航法」の怖さと面白さ

だいたいにおいて、小説っていうのは「分かりやすく書け」って言われるもんだ。 そんな中、読者に歩み寄ろうと全速力で向かってきてくれているだろう円城塔だけれども、こっちは二次元軸で存在していたのに、あっちが三次元で走っているもんだから、すっとす…

「傷物語」が尖りすぎてて切れ味抜群

劇場で観た方が良いかと尋ねられたら、僕は即答するだろう。「迷っている暇があるならいけ」、と。

据わりの悪さ、後味の悪さがよい「居心地の悪い部屋」

タイトルは褒めてます。 岸本佐知子氏の編訳ということで、手に取ったこの作品。どんな作品かしら?と粗筋を説明しようったってそうはいかない、ストーリーなんてないものばかり。読み終えたあとの「居心地の悪い感」を追求したアンソロジーだからだ。 居心…